2022年08月09日水分測定

水分活性測定とは？, ROT22-02

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●水分活性測定とは

・水とは？
・水分を含む製品は？
・水分活性(aw)とは？

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水分活性測定とは？, ROT22-02

水分活性測定とは

水分活性 (aw) または平衡相対湿度 (％RH) の測定は、水分に敏感な製品や材料の品質管理において重要なパラメータです。　水分活性は、食品、医薬品、化粧品、その他の製品に含まれる自由水または結合水と定義されます。

まずは基礎から始めましょう。

水とは？

水 (H2O) は、地球全体に存在する無色無臭の透明な液体です。　水は循環しています、小川、湖、川および海から水分が蒸発し、次に大気中の水蒸気の凝縮が起こり、それに続いて雨による降水が地球に降り注ぎます。

蒸発は、飽和水蒸気圧に基づいて発生します。
飽和水蒸気圧は、空気中に混合ガスとして存在できる水蒸気の量を示し、温度に大きく依存します。

下記表は、それぞれの異なる温度毎の飽和水蒸気圧を示しています。

温度（℃）	水蒸気圧（kPa）
0	0.61
10	1.23
20	2.34
30	4.24
40	7.37
50	12.33
60	19.92
70	31.18
80	47.34
90	70.11
100	101.33=1気圧

相対湿度は、飽和蒸気圧と比較した周囲大気に存在する水蒸気圧の量を表しています。

結露は、相対湿度が 100%RH を超えると発生します。　
結露とは、水蒸気が周囲空気から凝縮し、水滴となることを指します。

「水」は、多くの生物において主要な構成要素の一つです。

生物学的な観点からみると、水は生命の増殖に欠かせない多くの特長を持っています。　最終的に複製が可能な方法で有機化合物を反応させることにより、この役割を果たしています。　既知の生命体は、すべて水に依存しています。

水を含む製品は？

大きく2つのカテゴリに分けられます。

吸湿性

周囲から水を吸着する物質

塩
植物性繊維（木材、紙、農産物…）
肉製品

疎水性

周囲から水を吸収しない物質

ガス
砂、粉末状のガラス
粉末状の金属

水分活性とは？

水分活性は、多くの場合「遊離」または「化学的に結合していない」水の尺度として扱われます。　これらの単語は解りやすい表現ですが、水分活性のすべての側面を網羅しているわけではありません。

米国食品医薬品局による、定義は次のとおりです。

The correct definition is: “The water activity (aw) of a food is the ratio between the vapor pressure of the food itself, when in a completely undisturbed balance with the surrounding air media, and the vapor pressure of distilled water under identical conditions. A water activity of 0.80 aw means the vapor pressure is 80 percent of that of pure water. The water activity increases with temperature. The moisture condition of a product can be measured as the equilibrium relative humidity (ERH) expressed in percentage or as the water activity expressed as a decimal.”
(Source: U.S. Food and Drug Administration)

＜訳文＞
「食品の水分活性値 (aw) は、周囲の空気と平衡状態にあるときの食品自体の蒸気圧と、同じ条件下での蒸留水の蒸気圧との比率です。　0.80 aw の水分活性値は、蒸気圧が純水の 80% であることを意味します。　水分活性値は温度とともに増加します。　製品の水分状態は、パーセンテージで表される平衡相対湿度 (ERH/%RH) または小数で表される水分活性値として表すことができます。」
（出典：米国食品医薬品局）

aw の式は次のとおりです。
aw = p / ps

p は製品表面上の水蒸気圧、ps は純水表面上の水蒸気圧です。どちらも製品温度で測定され、比率としての値は常に 0 ～ 1 です。　aw 式の両方のパラメータは、温度に依存します。　これは、 aw も温度に依存することを意味しています。　これは、水が試験対象の製品とどのように相互作用しているかにより、温度が変化するためです。