5.1.1 チャンバー内の水 #
HygroGen2 を使用する前に、槽内に目視できる水分がないことを確認してください。HygroGen2が最後に実行した条件が高湿度で機器が正しくシャットダウンされていない場合、内部に結露が形成されている可能性があります。吸水性のある布で水分を取り除き、校正を行う前にまずHygroGen2を高温(40℃)、低湿度の設定値で運転し、機器を乾燥させてください。
5.1.2. 周囲温度以下での動作 #
チャンバーが冷却されている(または周囲温度より低い温度を維持している)場合、チャンバー内のヒートポンプアセンブリーは必然的にチャンバー温度より低くなります。チャンバー内の湿度が高い場合、冷却されたヒートポンプアセンブリーは局所的な空気温度を露点以下にし、内部のヒートポンプアセンブリーに結露を発生させます。このような状態で長時間運転すると、チャンバー内に結露が形成されます。これは通常の運転範囲ではチャンバー性能に影響しません(ただし、低湿度達成までの時間は長くなります)。チャンバー内の水分は、吸水性のある布で取り除きます。チャンバーを手動で乾燥させる前に、HygroGen2をシャットダウンしていることを確認してください。
高湿度でチャンバー温度が周囲温度より数度以上低い環境で運転する場合、以下の手順で安定化中のチャンバー内の結露を最小限に抑えることができます:
- 設定温度をほぼ周囲温度に設定する。
- 湿度設定値を 10 %rh に設定し、HygroGen2 が安定するのを待つ。
- 設定温度を希望する温度に設定し、HygroGen2を安定させる。
- 湿度の測定値が完全に安定するまで待つ(15~20分かかる場合があります)。
槽内温度が周囲温度より低い場合は、ドアを開けないでください。槽内温度が低いと除湿に時間がかかります。
図41:湿度マップ – 標準レンジと拡張レンジ
5.1.3. 常温動作 #
高温/高湿度条件下では、結露を最小限に抑えるために機器を安定させる必要があります。45℃、80%rh を超える測定を行う場合は、高湿度を設定する前にHygroGen2の槽内温度を20分間平衡化させることを推奨します。さらに、このような条件下では湿度レベルを段階的に達成し、各段階で安定させることを推奨します。機器を高温/高湿度で長時間使用する場合は、電源を切る前に槽内を十分に乾燥させてください。
5.1.4. プローブ挿入深度 #
被試験機器を基準器に対して調整または校正する場合は、被試験機器の挿入深度が同じであることを確認してください。挿入深度を同じにすることでチャンバー内の温度・湿度勾配の影響を大幅に軽減することができます。
HygroGen2 に挿入深度は、ドアの内側から測定して 100~150 mm です。こうすることで被試験機器へのステム伝導による室温の影響を減らすことができます。
5.1.5. 保護フィルター #
特殊な保護フィルターを装着した被試験機器には、適切な安定時間を確保してください。これらのプローブは、安定するまでにHygroGen2よりも長い時間を必要とします。
トレンド画面は測定値を経時的に表示するので、機器が許容基準内で安定しているかどうか判断することができます。
5.1.6. 低水位アラーム #
リザーバー内の水位が低すぎる場合、画面上に「Low Water Level」と警告が表示されます。
サチュレーター内の水位が 20 ml 未満になると、加湿器の損傷を防ぐために加湿が停止します。水位が回復するまで加湿は再開されません。
注意
使用中にコ画面に「Low Water Level」と表示された場合、HygroGen2 に 50ml の脱塩水を補充してください。これにより、リザーバーの総水量は約80mlになります。
5.1.7. 水位計の校正 #
水位センサーは、水質によって動作が異なる場合があります。水位計の精度を確保するため、定期的な校正を実施してください。この機能を利用するには、設定画面に進み「Settings」ドロップダウンメニューから「Water Level」を選択し、画面の指示に従ってください。
図 42:水位の調整